その昔、ラプラスは宇宙のすべての物質の初期位置と初速度がわかっていればすべては予測できるということを主張しました。つまり、彼は未来というものは既に決定されているという解釈でした。この辺を着想として描かれた話が山本弘の「ラプラスの魔」です。現在、こういった決定論的な世界観はハイゼンベルグの不確定性原理などによって否定されています。
機動戦士ガンダム SEED DESTINYでプラントのギルバート・デュランダル議長の主張するDESTINY PLANは遺伝子という方法論こそあれ、根本的には世界を一種の決定論で処理しようという発想です。ただ、現実的には遺伝子をいくらいじっても人間の行動を完全に統制するのは無理でしょう。結果的には、揺らぎを統制するために秘密警察じみた治安組織の暴走を招くのは必定でしょう。
結局のところ、彼の「理想」もARMSのキース・ホワイトの「理想」に似て、一種の幻想でしょう。ARMSでは「人類の進化なんていうお題目を掲げながら、 一人一人の人間に思いをめぐらす事を 知らない…… お前たちこそ地獄に落ちろ!! 」と言われていました。実際、ギルバート・デュランダルも一人一人の思いはまったく見えていないように思います。


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