高木浩光@自宅の日記に「サイボウズが再び「闇改修」をしたので電話で抗議したが無駄骨だった」という記事がポストされていた。今回のポイントはJVN#31125599の「サイボウズOffice 6における情報漏えいの脆弱性」です。要するにBasic認証などの手段が講じられていない限り、インターネット側からサイボウズOfficeを展開するサーバにアクセスできる場合アカウントの有無に関わらずユーザ及びグループに関する情報を取得できる問題です。これは、know94spaceの日記の記事「サイボウズ不具合」によるとほかならぬサイボウズ自身のサイボウズOffice 6 ファイルナビというソフトで顕在化するようです。
問題があるのはサイボウズの今回の問題のアップデートにおける対応です。サイボウズはこの脆弱性を含め3つの既知の脆弱性に対応しました。しかし、サイボウズ社のサイトの「重要なお知らせ」で告知されているされている「サイボウズ製品で発見された脆弱性についてのお知らせ」では、JVN#31125599の脆弱性については記述されず他の2つの脆弱性のみが記述されているようです。(2006.09.01現在)
他の2つの脆弱性、すなわちディレクトリトラバーサルの脆弱性とSQLインジェクションの脆弱性は高木浩光@自宅の日記の記事によればログインしない限り実効的な脅威とはならないとされます。しかし、JVN#31125599の脆弱性はログインしていない者に対しログイン名等不正アクセスに必要な情報の一部を与えてしまいます。結果的に、この脆弱性のセットはJVN#31125599の脆弱性を考慮に入れるかどうかで想定される脅威の水準が大幅に変わることになると考えます。
ところが、サイボウズ社はJVN#31125599の脆弱性をリリースノートの方にのみ記載し「重要なお知らせ」には記さなかったため利用者に脅威の水準を誤まらせる危険を犯したと考えます。これは、件の高木氏の日記の中の対話を見る限りサイボウズ側の対応のポリシーに問題があると考えざるを得ません。このようなポリシーを取るようでは私は、サイボウズ社の製品を使う気にはなれません。


