カメリアさんの「ゼーガペイン #21」など随所で、冥王星がIAUの総会で惑星の列からはずされた件が話題になっています。実際、Wikipediaの関連アーティクルでも更新合戦の様相を呈していますし、各種ニューズサイトでも沢山の報道があります。
- 朝日新聞「冥王星外し、惑星数8に 国際天文学連合が新定義」
- 毎日新聞「太陽系惑星:冥王星を除外 賛成多数で最終案採択 IAU」
言うまでもなく、今回の件は「惑星」の定義に起因します。元々、冥王星は他の惑星と比べていささか厄介な点が多いです。離心率など軌道に関してもそうですし、単純に大きさに関しても月より小さいなど惑星と定義するには大きなハードルがあります。これが、今まで惑星と定義されてきたのはアメリカ人が見つけた唯一の惑星であることなど論理よりも情理、あるいは政治的な面が大きいとされています。
しかし、最初の冥王星発見から時間も経過し関連するデータも信頼性の高いものが揃ってきました。そうなると、科学という論理が重要な世界で情理や政治で真理を捻じ曲げるのは困難になってきます。そうなると、方法論としては情理を通す論理を作るか、論理を取って情理をはずすかということになります。今回は後者が使われたわけです。
ただ、今回の件でつくづく感じたのは松本零士も老いたよなということですね。毎日新聞の記事「太陽系惑星:冥王星除外 安易な拡大懸念、社会的意義で議論割れ--IAU」でコメントが載っています。
冥王星こそが太陽系の果てで、そこを離れることが太陽系から外宇宙に旅立つことだと描いてきた。今回の決定は、論理的には正しいのだろうが、多くの人が少年のころから抱いていた夢にも配慮してほしかった。心構えができていないうちに突然決まってしまった感じがする
このコメントでどうも、おかしいなと思うのは心構えが出来ていないうちにですね。心構えなど待っていては科学というのは機能しません。夢に配慮といいますが、私は宇宙に抱く夢は一つの天体が惑星と定義されるか否かで変化するほど安いものだとは考えません。コミックのガンスリンガーガールで確かクラエスの台詞だと思いましたが、ジンクス一つで壊れるのは偽者の恋だというような台詞がありましたけど、惑星の定義で壊れる夢は偽者の夢ではないかと思います。
この辺に関しては、セレス・カロン・2003UB313を追加する案が有力だった17日の時点の朝日新聞の記事「教科書は?占星術は? 惑星の新定義に反響続々」でのガイナックスの神村靖宏氏の発言の方が健全であると思います。
SFはもともと虚構の世界。地球の学会が定義を変えたからといって、我々が勝手につくった11番惑星がなくなるわけではない
実際問題、夢というものは学会の基準に左右されるようなものではないはずです。権威がなければ語れない夢というのは非常に悲しく思いますね。実際、SFに限らず現代をベースに虚構を作る以上、現代が揺れ動くのは止めようがないことだと思います。倫理というのならばある程度の普遍性を持ち出すことも可能なのかもしれませんが夢を持ち出されてもね。


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