今回は歴史上の人物としては沖田総司が出てきています。沖田総司の逝去したとされる日は、慶応4年5月30日ですから、作中の日付と重ねると亡くなるまで、あと僅かの話です。そして沖田総司といえば三段突きです。突き技と言うのはいうまでもなく、仕損じると体勢が崩れて、次の攻撃に移れなくなる技です。
そのため、フィクションでも突き技を必殺技としているのは、ロードス島戦記のパーンぐらいのものでしょう。そして、パーン自身、小説の話では強敵を相手にしたときにのみ使うとしていることから、これを外したらどうにもならないという状況でしか使わない技であると考えていいでしょう。三段突きというのはほとんど伝説で、どういう技であるかも確定していません。ただ、この話での意味を考えるとすれば沖田ほどの剣士と渡り合えた耀次郎の剣技は相当なものということでしょう。
実際、前話までの演出でもアニメーションであることを生かした絵作りで耀次郎の剣技を描写しています。耀次郎以外でも地割剣など特徴的な効果を上げています。この辺は実力のあるスタッフを集めた本作の非常に良いところであると思います。
今回の場合、史実とされることと多少、食い違っているのは沖田総司が近藤勇の最期を知っているということです。史実では沖田は近藤勇の斬首を知らないとするのが有力です。斬首された首は写真が今でもあるように、三条河原にて晒されました。作中では、近藤勇の死を聞いた沖田ががっくりと肩を落とすところが印象的です。
今回の話で新撰組が出てきた背景は、坂本竜馬の死に新撰組が関わっていないこと、そしてフィクションである本作ではこっちの方が重要でしょうが覇者の首に新撰組が関係していないことを示すことでしょう。新撰組とは同時進行でおりょうも出てきており、竜馬の死と耀次郎、この部分の構造の構築を行っているようです。この種の話の場合は史実と虚構をうまくリンクさせなければならないので必須でしょう。
今回の場合、やや話が静的なので、ダイナミックなアクションはみられませんが、丁寧な芝居になっていると思います。今期のアニメの中ではかなりレヴェルの高い作品だと思います。
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