2008年10月アーカイブ

楽天が行動ターゲッティング広告を始めたことが大きな反響を呼んでいる。行動ターゲッティング広告とは何か? 従来のWeb 上の広告では自分のサイト内でのユーザの行動を広告に活用することができたしかし、楽天のそれが新しいのはよそのサイトでの閲覧行動まで追跡してしまう。

IT-PLUSの記事"行動ターゲティング広告はどこまで許されるのか"によれば、楽天の「楽天ad4U」は「ユーザのブラウザ側で保有している履歴情報を元にユーザの嗜好を解析して、広告を配信する仕組み」だとされる。基本的には2002年頃、確認されたCSSやDOMなどのセキュリティ上のデザインエラーを突いて閲覧履歴を取得している。Firefoxでは2002/05にバグ番号:147777として報告されているが、CSSやDOMの仕様上の欠陥であり、変更した場合の影響範囲が大きすぎるため今に至るも改善が見られない。同記事によるとFlashなどのJavaScript機能を持つプラグインにも同様の欠陥があるとされる。問題のセキュリティホールに関する文献は当該記事の著者である高木浩光氏のWeblogのアーティクルにリンクがある。

楽天の行動の問題があるのは、まずセキュリティ上のデザインエラーをサービスに利用することの倫理的な問題である。人がブラウザーを使用する際に暗黙に期待する動作と異なる動作をさせるため、継続審議の刑法改正案の成り行きによっては明白な違法行為となる可能性もある。これは、先日来巷間を騒がせているGoogleのStreet Viewと似たような問題を含んでいる。つまり、現時点で明示的に法が禁止していなければ何をやってもいいという鈍感さだ。

現実的に言えば楽天の行為はきわめて詐欺的である。ブルートフォース的に統計処理をクライアント側で行うため間違いなくユーザの処理を重くする。そして言うまでもなく、その処理はブラウジングとは何の関係もない。これは、ユーザのコンピュータ資源を勝手に奪う行為であり詐欺的といわなければならない。

我々は技術の夢を見る、技術でできることはたくさんある。しかし、それとやっていいことはイコールではない。技術的には可能でも、やってはいけないことはたくさんある。たとえ法が明示的に禁止していなくても、倫理的に許されないことはある。それを意識しなければノーベルだ。ここでいう、ノーベルとはノーベルプライズに代表される名誉ではない。起きうることを洞察せず、突き進んだ結果の後悔のことだ。

Windowsの次期バージョンの内部バージョンは Windows 6.1 らしいが、これそのものは大した問題ではない。実際問題、Java 1.2をJava2 と称したり、Windows CE 5.0 カーネルのものをWindows Mobile 6.0と称したりこの業界における開発とマーケティングのせめぎあいでよくある話だ。問題は、GDI が GPU 側でアクセラレートされるとされていることである。

現在は GPU は GDI アクセラレートと Direct3D アクセラレートで別の回路を持っているが Windows Vista 以降の OS はもはやGDI アクセラレータをサポートしない。これにより、Windows Vista では GDI の処理に関して CPU 側に大きな負荷が生じた、そういう意味では GDI の環境はS3 86C911 以前の時代に戻っている。しかし、Windows 7 は Direct3D アクセラレータを使って、GDI 機能を実現する。

この方向性ではパフォーマンスの重要度はGPU側に傾く、ファイナルのコードは出ていないのでパフォーマンスの評価はできないが、Atom のような高電力効率でそれなりのパフォーマンスを出す CPU とDirect3D 10 アクセラレータで許容できるパフォーマンスが実現されてしまう可能性がある。私はPC 内で CPU の占めるウェイトは場合によっては相当に下がる可能性があることを考慮に入れている。

単純に言えば、中国が打ち上げた有人宇宙船神舟7号の映像が水中撮影されたねつ造ではないかとニコニコ動画において発言した人物が現れたのが事の起こりである。これに科学ジャーナリストの松浦晋也氏が反応、事態がが加速した。

私は当初より、ねつ造説には疑問を持っていた。というのも、彼らの論法がほとんどアポロ計画のねつ造説からの間借であり新規性に乏しいためである。そもそも、水中撮影した映像を何の加工もなくあげてしまうのは現在の技術水準から見ておかしいと考える。

実際、Weblog 上での議論でもねつ造説を唱えた人間は、何一つ有効な材料を出すことができず、松浦晋也氏、野尻抱介氏をはじめとする方々に論破された。少なくとも、コメントを追う限りそう評価する。結局、彼らは科学的に物を見ず、先入観から勝手な解釈をしただけだった。

もともと、神舟はソユーズで培われた安定した技術を忠実に実装した保守的な技術である。少なくとも、技術的にはスペースシャトルのそれよりもはるかに信頼できるものだと思う。そういう意味ではスペースシャトルは欠陥技術と言っていい、存在理由のない翼をもった機体に固体ロケットブースターと燃料タンクを括りつけた不格好で信頼できないシステムであると考える。

人類の月面着陸はあったんだ論―と学会レポート 人類の月面着陸はあったんだ論―と学会レポート
山本 弘

楽工社 2005-11
売り上げランキング : 28167

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
スペースシャトルの落日~失われた24年間の真実~ スペースシャトルの落日~失われた24年間の真実~
松浦 晋也

エクスナレッジ 2005-05-12
売り上げランキング : 219988

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

Recent Tracks

gorn708's Profile Page

このアーカイブについて

このページには、2008年10月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2008年9月です。

次のアーカイブは2008年11月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Adwords